ステキな人々物語

第55話 死の悼みを静かに抱える友人

クールな同僚との再会 同僚だった友人と、10年ぶりにランチをした。 初めて出会ったとき、セミロングの黒髪を後ろで軽く結び、パソコンに向かって淡々と仕事する彼女は、同じ年だが、妙に落ち着いていた。 ...
看護師のアナタへ

第54話 RFLジャパン〜医療の恨めしさ少し溶ける〜

RFL (リレー・フォー・ライフ)ジャパンへ参加  『リレー・フォー・ライフ』ガン患者や家族を支援する活動で、1985年にアメリカから始まり、日本でも50か所の地域で活動を展開している。   沖縄で活動の主要メンバーと...
看護師のアナタへ

第53話【残り39日】家族には踏み込む勇気も必要

「俺は他のガン患者と違う」  その日、ガン患者や家族を対象に瞑想などを行うオンラインイベントに夫婦で参加した。    イベントを主催しているのは高校の同級生で、看護師であり、自身がガンになった経験から、ぴあサポーターとし...
新聞記者として

第52話【夫の記事】トイレでの出会い

 ★ブログの隙間をねらって、私の好きな夫の記事を載せます★  入社一年目の夏。県警に旧庁舎トイレの窓から見た夕日が目に焼き付いている。先輩に指示された裏取を果たせず、気を利かせたつもりで幹部の部屋を回ったものの、しつこい質問...
夫婦STORY

第51話 ウチナータイムからの脱却

ウチナータイムの私  コロナ禍が少し落ち着いたので、研修旅行と称し、久しぶりに遠出を決行し宮古島へ行くことになった。  友人から、那覇空港での待ち合わせは、出発時刻の2時間前が指定された。 「県内の離島に行くのに2時間...
死を超えるプロセス

第50話 てだこ祭りの「かりゆし58」

我が家の「かりゆし58」  コロナ禍の規制がゆるくなり、この2年間が夢だったかようにように、人が、観光客が、沖縄に戻ってきた  10月中旬から、週末は至るところでイベントがめじろおし。「産業祭り」「沖縄県総合文化祭」「...
首里に暮らして

第49話 首里城が燃えた日

首里城が燃えている  「米軍機でも落ちたのかな」2019年10月31日の午前4時ごろ、西側の空の一部が朱色に染まっていた。 アパートのベランダから景色を見るのが好きだった夫は、よく眠れなかったのか、明け方の空をながめながら、...
首里に暮らして

第48話 世界で数個しかないイス

こうゆうさんのイス  我が家には世界で数個しかない万能な椅子がある。  丈夫な木で作られた約30㎝四方×高さ20cmの小さいけれど、安定感がある「こうゆうさんのいす」    我が家の洗濯機は容量10㎏の縦形で、身長...
新聞記者として

第47話【夫の記事】もっと話が聞きたい

★ブログの隙間をねらって、私の好きな夫の記事を載せます★   …オイ、おーい、…〇〇さん! 見慣れた市職員の含み笑いが目前に浮かび上がった途端、われに返った。 隣の答弁席から身を乗り出した彼に肩を揺すられ、きょとん...
首里に暮らして

第45話 私には魔女の友達がいます

偶然か予知能力なのか  ママ友から緊急の電話が入った。義母(夫の母)が後頭部を怪我して治療しているから病院に迎えにきて欲しいという用件だった  「義母が怪我? ママ友が義母と一緒? ママ友が義母と病院? なんで...