ゾロ目の数字のメッセージ
「お会計は4,444円です」
夫が逝って半年後、抜け殻気分ではあったが、ママ友とはしっかり飲みに出かけていたある居酒屋での支払い。
「すごい、エンジェルナンバーだね」と一緒にいた魔女のママ友が叫んだ。

魔女のママ友は第45話です
「エンジェルナンバー? ってなに?」と怪訝そうな私に、ゾロ目の番号は見えない世界からのメッセージだという。
魔女ママが言うのだから、と「エンジェルナンバー、4444」をググってみた。
「心配は一切不要。天使たちがあなたを見守っている‥‥」と温かい言葉のオンパレード。
「ほら、愛する旦那さまが、いつもそばにいるよって伝えている」と彼女はニコッと笑った。
狐につままれたような不思議な気分でその日は帰った
それから1ヶ月後、いつものようにカラカラ乾いた空虚な気分で、スーパーにて買い物。その時のレシートが4,444円。
思わず、レジの店員さんにレ「4が4つ、すごくないですか」と叫んだ。
“興奮したおば様”の仕草にとまどった店員さんだったが、私の迫力に引きづられてうなづいた。
レシートを握りしめ、車に乗り込んだ。「もしかしてエンジェルナンバーってあるかも」。
数字のエールを受けて
数字を意識しはじめると、不思議なくらい、ぞろ目の数字に出くわすようになった。
疲れて寝床に入るとすると、時計が11:11、22:22、夜中目を覚ますと1:11、3:33。朝やっとこさ起きると5:55
息子を送って喧嘩になり落ち込んだ時、前の車のナンバープレートが8888、9999。
至るところでゾロ目にあう。その度に「うわ、エンジェルナンバー」と叫ぶ。
ツインズ息子は「偶然でしょ」と冷ややかな目で私をながめる。
この先どうしたらいいのだろう、とわけもなく落ち込む時は、ゾロ目数字が夫からの励ましエールに感じるようになった。
考えてみると、いつも仏壇に向かって文句を言っていた
線香を立てても、煙の方向とかでメッセージ伝えてくれないし、蝶々になって姿表す訳でもないし、夢枕にすら立たない。
「死んでも薄情じゃない!?」とぼやいていた。
が、視力も悪いから煙がどんなふうに上るか判断つかないし、お酒で爆睡だから夢みても覚えてないだろうし、私が蝶々とか気づくわけない。
考えた挙句に、夫は、ケチな私ならお金関係なら気づく、と思ってレシートで教えたに違いない
それはさておき、時計や車の番号、レシートを意識と、であう、出会う、エンジェルナンバー。
偶然かもしれない、まやかしかもしれない、けれど、ゾロ目数字の夫の応励ましに「元気もらいましたぁ。ありがとう」と手を合わせる日々。
落ち込んだときほど嬉しくなる。
にしても、最近、車のナンバープレート、ゾロ目数字が多いのは気のせいだろうか。
みな、数字の運気を信じているのか、エンジェルナンバーを信じているのか、

どうでもいいが、元気回復まで、エンジェルナンバーの励まし効果を頼っていいですか。
もう少しだけでいいです、ソロ目数字から聞こえる声に甘えさせてください。