夫婦愛を美化するつもりはない
このブログは愛にあふれているという
あふれる愛 ……
人によって“愛”は重い。“愛の押し売り”が重いのだ。
私は「おしグッズ」と「愛」の押し売りだけはやらない、と決めている

私だって何度も離婚を考えた
ちぐはぐな生活リズム、お互いゆずらない頑固さで何度も喧嘩。怒って別居もした。家族で大声上げてとっくみあいもした。冷静な時は話し合った。
いつのまにか20年たっていた
いつのまにか夫ががんになった
いつのまにか愛情が再生されていた
それだけのこと。 日本の何万組ある夫婦のたった一つの形である
結婚を続けるという「押し売り」
私の尊敬する大好きな元上司は、シングルマザーだった。行政マンとして必要な資質を、大事にすべき人間性を、私にたたきこんでくれた、その人は、子どもが2歳の時に離婚した
何十年もたってから、その上司は同僚に言われたそうだ
「夫婦でいると山あり谷ありで、様々なことが経験できる。なのに、君は人生の濃密さを味うこと、放棄したね」と
「ホントにそうかもしれない、ね」と遠慮がちに笑って話してくれた
山あり谷あり?
人生の濃密さ?
余計なお世話だ
結婚して谷ばかりのこともある。
努力しても上手くいかないことはある。
修復できない間柄もある。取り戻せない関係も当然ある。
人生の濃密さを味わう前に、人として壊れることもある
離婚は、壊れる前に、自分を守る選択でもある。

福沢諭吉ふう「離婚のすすめ」
若かりし頃、結婚を迷っている人に対して「まず結婚してみたらいいよ。嫌いになれば離婚したらいいさぁ」と勧めた
私もそう思った。嫌いになったら離婚すればいい、と結婚した
いざ「離婚したい」となった時、ハードルは想像以上に高い
すでにできあがった親戚関係、子どもの親権、子どもを含めた交友関係、離婚手続きプロセス、離婚後の社会関係、生活環境
社会の見える壁からみえない壁まで、次々と立ちはだかる
いくつもの壁を乗り越え、晴れて離婚した人に、「おめでとう」と言いたいくらいだ
沖縄県は日本で一番離婚率が高いが、悪い指標としてあげられることが多い
悪いことなのか!?
このままだと人生がダメになると決心し、シングルで生きる大変さを選んだ人に対し、意思の強い人が多い県と言って欲しい
離婚をしないよう強調するより、シングルで子育てして十分な生活ができるよう、社会保障をどうしたらいいか、考えるほうがよっぽど意味がある

悩めるあなたへ応援歌
離婚するも結婚するも、それぞれの夫婦が決めたらいい。
一つの選択、一つの道だけではない。それぞれの夫婦が、自分たちの最善の選択を考え、真摯に自分と向き合って夫婦の形を決める、それでいい
パートナーとなるもならないも、それぞれ。形式的“夫婦”ではなく、人間対人間の愛情関係を築けばいい
その時、その状況でどうしたらいいのか、どうすべきか、精一杯考え、対処し、その時点で最善と思える方法を選択すればいいと思う

同じように、離婚したくても出来ない人だって、たくさんいる。
これでいいのか悩み、ずっと耐えながら、自分の人生を、家族の人生を案じているその人に言いたい
「大丈夫、あせらないで。あなたが、最善の選択を積み重ねたら、きっと道がひらける。あなたのペースで大丈夫」と
ちなみに、明治生まれの私の祖母(父方)は3回結婚している
魚を頭にのせて行商し経済的に自立していた祖母。時代を超えて自分の生きる道をみつけた祖母の血は、私に脈々と受け継がれていることを誇りに思う